C# で Java と同等のアクセス制限をかける

Java プログラマが C# を学ぶ際のメモその2。
 
– Java
public: どこからでもアクセス可
protected: 自クラス内と子孫クラス、または同一パッケージ内であればアクセス可(default 権限も兼用)。
default: 同一パッケージ内からのみアクセス可。アクセス修飾子を省略した場合のデフォルト。
private: 自クラス内からのみアクセス可。
 
– C#
public: どこからでもアクセス可(入れ子 enum,interface のデフォルト)。
protected internal: 同一アセンブリ(DLL ファイル, EXE ファイル等)内と子孫からアクセス可。
internal: 同一アセンブリ内からのみアクセス可(名前空間直下で宣言したコンテナのデフォルト)。
protected: 自コンテナ(クラス等)内と子孫からのみアクセス可。(Java と違い同一名前空間は不可)
private: 自コンテナのみからアクセス可(入れ子 class, struct のデフォルト)。
 
注意すべきは、protected の動作の違いと、default(Java) と internal(C#) の制限範囲の違いです。
Java では、パッケージレベルでの制限が可能ですが、言語で制限をかけただけだと外部ファイルからのパッケージへの侵入が可能です。
これを防ぐには JAR を作る時にシーリング機構を利用すれば、そのパッケージの利用者の侵入を制限することができます。
マニフェストの不正な書き換えを防ぐにはJARへの署名機能等を使えばよさそうです。
 
C# では、アセンブリ(プログラム, ライブラリ)単位でのアクセス制限が可能で、名前空間単位では制限できません。アクセス制限がソースファイル単位ではないことに注意してください。
参考:
C# プログラマーズリファレンス – アクセシビリティレベル
JARマニフェストのメイン属性
JavaHouse Brewers 19189 – Package Joining Attack(JDK1.2 での話)